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【ネタバレ注意】週刊少年ジャンプを中心に、ふれた作品の感想をたくわえるブログ。

WHITE ALBUM2 -coda- ②

2011年発売
1月の終わりまで。

その①はこちら→ WHITE ALBUM2 -coda- ① - 感想SPACE

自立開始

1/20。(……続き)かなり真面目に自立しようとしている。「色ボケた音」ってどんな音だろう。
かずさが自分の生い立ちについてもすらすらと話すようになった。 こちらとしても大人の対応が辛いんじゃなく、ただ気持ちの行き場に困る感じ。 かずさがけじめをつけた以上、あとは自分の中で処理しないといけないと思い知らされるというか。 少しだけ湿っぽくなって、でもそこで終わった。
雪菜視点!まだメールはダメでした。

1/21。浜田さんがちゃんと編集者してる。春希もラスト一週間の覚悟を決めた。
雪菜がコンサートの日に仕事を選んだ。ここの雪菜の心情は複雑そうで捉えにくいな~。出張が会社の指示であることは間違いない。そのデメリットもあるとはいえ、一応断れるものだった。でもやりたかった仕事ではある。そして、かずさのコンサートに行きたい気持ちとそうでない気持ちの両方を持っているはず。それらを天秤にかけた上で、仕事を選んだ。春希に全く相談しなかったことも大きい。
依緒たちのことになると雪菜もお節介焼きだ(笑) そうだよね、雪菜にもかずさと会いたい気持ちはあるよね。

かずさが海外でモテた話。確かに聞きたい話ではないな。しかし、わざわざ顔を覗き込んでくるとか可愛いかよ。
帰るか寝顔を見続けるか。そりゃあ、寝顔を見続けたいよ。でも、それがかずさへの裏切りになると春希ですら思っているのに、そっちを選ぶわけにはいかない。理性を以って〈帰る〉。

1/22。やっぱりかずさも浮かれてるじゃないか、共同生活に。春希が来ないからって壁ドンwww

1/23。事前に連絡しろは正論。あー、契約から微妙にズレてるのか。 「あたしがお前を避けるのはいいけど、お前はあたしを避けるなよ」は理不尽だって(笑)
ハウスキーパーの柴田さん。確かに、連絡を取ったり積極的に思い出したりしなければ、5年という月日は長いかもなぁ。 仲のいい親戚に囲まれたように気がほぐれてるかずさ見てぇー。 ショートカットのかずさも見たいです。

ん〜〜〜〜!揺れる電車。触れる手。ダメだけど、ダメだけどなあ。「電車を降りるまで」「部屋に、戻るまで」はどちらから言ったんだろう。流れ的にはかずさが踏みとどまれなくなったような感じがあるけど、手を繋ぐだけならと言い訳を作って春希から口に出した可能性もある。 こうやって、どんな会話が交わされてどんな雰囲気だったのか知りたい場面で、それを見せてくれないのが憎らしい。

1/25。ホールって確かにこんな風に反響するイメージ。曜子さんも先々のプランまで考えてるわけではないんだ。
峰城第付属に来た。間違いなく危険。音楽室の前まで来ても、かずさは特にうろたえずさらっと。 こんなん“思い出の場所”じゃん。
このタイミングで雪菜のメール!は送…らなかったのか?
取材の終わり、別れを早めさせたのはかずさの方だったくせに……キスの話するのか! ニヤニヤしながら話し始める……雪菜は見ていたことまではかずさに伝えてなかったんだっけ。かずさも、雪菜を責めたりはしないんだよなぁ。

ついに真相を明かしたっ!!「After All」のイントロにゾワっとした。この時のための曲だったのかとすら思う。 節々で歌詞がリンクしてくる。ほんと、全部先なのになんでこうなってしまったんだろうなぁ。 3人ともそれぞれ、どうしてこんなことに。かずさとの時間の乖離はどうしようもなく悲しい。 春希の「墓まで持ってけ」は酷い。でもその言葉が最後の防波堤なんだろうな。決してかずさが「軽々しく」言ったわけじゃないことは分かっているはず。
選択肢が!!!!こんなの目を背けられるわけない。かずさ贔屓を差し引いても、この状況で相手の顔すら見ないのは冷酷すぎないか。〈目を見つめる〉。

そこで冗談だって言わないでくれよ。本当に少しの達成だけで身を引く。 そのクールさが好きなんだけどさぁ……!

コンサート

1/26。雪菜が新着メールを確認したってことは、前のメールは送ってたのかな。曜子さんは何を抱えてる? 春希は春希で、前日のことを踏まえても雪菜を裏切らない覚悟をしている。そう自分に言い聞かせている。

1/27。そうだ、依緒と武也も観に来てるんだった。春希とかずさの出来事が強烈すぎて忘れるところだった。こっちの事情も気になるけど、ちょっと今は、この2人に何かあっても受け止められるか分からない。
本当にクールだよ、かずさは。春希は来るんだろうか。まだ家で葛藤を続けてるのも自分に理由をつけて観にくるのも、どっちもあり得そうで予想がつかない。かずさは春希が来ると信じている。

は?!?!雪菜のもとへ来た!?これはかずさを突き放したということ?逆に雪菜に謝りに来たんだとしても、かずさの熱の入った演奏を聴き逃すのはモヤるぞ。
またもや選択肢。さすがにこれで「会いたかっただけ」は、雪菜とかずさのどちらに対しても誠実じゃない。〈かずさのことを正直に話す〉。

知ってた?!朋か〜〜。知ってたなら、雪菜から連絡してこない理由も十分だわ。「冬馬」呼びまでやめていいタイミングではないだろ! ふむふむ、経緯を全て話す。こんなの「告白」じゃないか。「雪菜のことが頭にちらついて、辛かった」はあまりに自己中心的。「一緒に過ごせて嬉しかった」だけならギリ友愛と捉えられないこともないか?親友と5年ぶりに2週間過ごせたらそりゃあ嬉しい。これで雪菜の方も諦めたりしないから、この3人なんだよなぁ。怒ってもない、呆れてもない。謝らなくていいとまで言う。恋人を庇うなあ。でも許さないと言った!!

この流れでかずさサイドを見るのは辛い。春希が来てないんだもの。
そうか…雪菜はコンサートから逃げたことが許せないのか。本当に雪菜の言うとおり。雪菜を裏切った春希は、かずさも裏切ってバランスを取ろうとしている。 雪菜だって微妙な心情を抱えて春希に臨んでいる。ただ、言葉は一番誠実。 やっぱり雪菜の中では「3人」が大事なんだろうか。かずさのことまで心配して。
春希は行けと言われても行こうとしない。逃げ道を自分で塞いで、それで逃げられないと言っている。 5年間会っていないのにかずさの理解度が高い雪菜。あー確かに、「かずさが雪菜に会いに来なかった」ことは事実として大きい。 時間では解決しないと思っているなら、今すぐではないにしても雪菜から会いに行くという発想はないのかな?

春希ー!行けよー!! 「春希が幸せになって→かずさも幸せになって→そして自分も幸せになる」にはどうすればいいんだ……誰かが恋を諦める(もしくは別の一番を見つける)しかなくない? 春希はかずさと雪菜のどちらを選ぶかで悩んでるけど、雪菜は自分も加えた3人で悩んでる。 うん、その皮肉だけは言っちゃだめだ、春希。
また連絡しないモードに入るんだ。雪菜の言い分なら、かずさへのコンタクトも避けては通れないと思うけどな〜。春希にとって雪菜が必要になったら連絡して、と。

依緒も春希に関しては雪菜と同じ考えなのかな。依緒!?その呟きは!?
依緒&武也談でパフォーマンスに問題ないなら安心かと思ったけど、やっぱりダメだったか〜。荒れてる。春希はせめてはよ来い。ん?曜子さんは何?
間に合わなかったか……本当にかずさが可哀想。大事なところでずっと傷つけられっぱなし。音楽室での昔話も、結果として自傷行為にしかなってない。

失踪

1/28。そうだわ、そもそも仕事としてどうするの?密着取材をしておいてコンサートを聞き逃すって。 「表現力」に関してはまあ精神状態が影響しているだろうが、「体力」についてはどうなんだろう。 曜子さんともそれなりに接した今、彼女が批判されているのもなかなか辛いものがある。
これでかずさを見捨てるなら春希じゃない。雪菜もかずさと会うべきだと思っていたけど、今春希と雪菜が2人で会いに行ったりしたら、かずさがどうなってしまうか分からない。話す前に“絶対的な負け”を悟ってこの上なく荒れそう。

1/29。鈴木さんにからかわれてるけど、この世界線だと麻理さんの気持ちは知らなかったんだっけ。 かずさがタクシーで泣くレベル……
旧冬馬宅にいた。もはや事件現場と化している。「いつまでも拗ねてないで」と言われても、かずさにしてみれば「お前のせいだろ」って話だろう。 というか熱でそれどころでもない。ピアニストの手が…… 先に話をしろよ〜〜春希。やってることが完全にアウト。これは正当な暴力。

よかった、会話はできそうだ。春希は話を逸らすんじゃない。そらかずさは暴れるよ、春希に約束を破られたんだから。 オープニングにもあった「嫌だ…嫌だ」の一枚絵は、かずさが上から押さえつけられてるのだと思ってたけど逆なのか。 こんな裏切られた状況でまだ身体を重ねてくれるかずさは、本当に春希を好きすぎるというか諦めきれてないよ。かずさの慟哭が辛い。春希はこの期に及んでまだ熱がどうとか言うのか。「(かずさは)感情が制御できなくなった」と考えるなら、その感情の存在は認めてるじゃないか。かわすんじゃなくて応えろよ。 かずさが壊れてるのを目の当たりにしてまだ自分がそういう男だと認めないのは、それだけでも酷い。現実逃避極まれり。

かずさの感情がデカい!春希に嫌われることと他の全てが釣り合うほど。 そう、かずさはちゃんと終わりの場を設けようとした。
不思議なほど春希が意固地に感じるのは、雪菜への筋を通そうという気持ちを過小評価してしまっているからか? フェアに考えるなら、5年の歳月でかずさも自分の知らない世界を生きてきたのだからという推量もあるのだろう。
春希〜〜!他にもっと言うことがあるだろ〜〜。また理屈に逃げてるパターンだ。 かずさが声を荒らげた。自分で出した「嫌ってない」という言葉を反復されて。本当にかずさの言うとおり。いつも最後の最後で。 せめてコンサートの件だけでもまず謝ってくれよ、春希。 密着取材を受けたときの言い訳は、少なくとも「かずさが駄目にならないように」じゃなかったか?全然達成できてないじゃないか。
憎しみに転びきってもおかしくないのに、それでもかずさは諦めきれない。春希を奪おうとする。 告白もする。

ついに春希が罪悪感に耐えられなくなった。 かずさはそれでも「今だけでいい」と。 直球ではないが、春希も気持ちを口にした。やっとすれ違いが終わった。 かずさも雪菜に気を遣ってるし、やっぱりその2人は話さないと。
選択肢が来たけど選べない! えっ、どういうこと。かずさの選択肢はclosing chapterの件もあるから何も分からん。 「手を離す」のはかずさの拘束を解くということだから、つまりかずさに任せることになる? 〈顔を背ける〉しかできない。けど、これは拒絶のニュアンスだよなぁ。それが「この場ではやめよう」なのか「それだけは駄目だ」なのかで全く違う。
本当に落胆した声で「なんでだよ」。「いいや…好きだって、言った」はちょっと違わない? 間接的には言ったかもしれないけど、それを後から明言したとして扱うのはどうなの。 そうだ、今回も最後の最後で空振りする形になってしまっている。

また選択肢。また選べないし、選びたいのはそっちじゃない!!どうして選ばせてくれないんだ……かずさとちゃんと話ができそうな方を。しかも選べるのが、〈雪菜を愛してる〉とこの場でかずさに告げることだなんて。そんな残酷なことある? 雪菜が嫌いなわけではないけれど、かずさを差し置いてそれを言うことは“嘘”である気さえしてしまう。
雪菜との思い出のフラッシュバックはずるいよー。 残酷すぎる……とうとう過去形にした。かずさの心を壊してエンドかよ……
それでも「もしも」の話をするかずさが痛ましい。 春希はもう突き放すことに躊躇いがない。 この場で相手を傷つけたのは春希の方だろうに、「ごめんなぁ、春希ぃ」と呟くかずさ。 そこに何が込められているんだろう。

一夜明けて

1/30。捻挫はともかく切り傷の方は大丈夫だろうと一瞬思ったけど、ガラスでやったんだからそっちも心配だわ。 「かずさの気持ちに対する理解〜」というのは、かずさの恋情を十分に理解しきれていないということ?どれほど自分を想っていたのか。それとも自分のかずさへの気持ちも含めて処理できていないということ? 曜子さんはやはり別件。えっ、春希はあれでかずさを振ったつもりじゃないの??
浜田さんが鋭い。まあ、「あまり他人に会いたくない」だから、「できるだけ会う人数を減らしたい」という意味でも通るとは思うが。

この2人、思ったより決裂してないな?てっきり仕事以上の関わりを持たないと決意したのかと。 ボロボロの状態だから「保護」するのは当然だけど、またお節介を焼いて同じことを繰り返さない自信があるのか?食事や怪我の面倒を見るだけなら、食事を作り置いて後は最低限呼び出されるくらいでもいいのでは。
いや振っただろ!!かずさは振られたと認識しているのに、春希はそう捉えていない。 この様子を見ると、かずさも完全には吹っ切れていなさそう。
手に包帯を巻いた新しい立ち絵。 だろうなあ、かずさは縁を切りたいとは思わないよなあ。 一度本心を打ち明けたからか、それともショックからか、かずさの振る舞いが幼くなっている。「帰ってくれ」と言えてるし、普通に傷心で弱ってるのかな。幼児退行までいくと本当に見てられなくなるので、そうではなさそうでよかった。
おやすm……!?全然穏やかじゃない!ああ、そういうことか(笑) 自棄になって暴れたとかじゃなくて安心したけど、自立を目指そうと凛としていた姿が今や懐かしい。

お風呂シーン。もうどんなテンションで進めればいいのか分からないよ。 かずさの様子も一夜でだいぶ変わったな。 春希はいい加減、かずさの気持ちを「嘘」で処理しようと試みるのをやめろよー。 かずさの口調が少し軽くなってきてホッとする。
何としてでも春希との接点を保とうとしたり甘えたりするかずさが可愛いのだけど、春希が振った以上あまり可愛く感じるのもまずいかなという思いもある。

受け入れてくれないなら突き放してくれというかずさの気持ちも切ない。 春希がかずさを突き放せたのは昨夜のような限界状態のときだけなのか?そうだ……春希は「最後の最後で……」という奴だった。 本当にかずさが春希から離れるなら、自分から離れないといけないんだ。五年前のように。
いやマジで春希は、あれで結論を出してないつもりだったのか。心を決めて「雪菜を愛してる」と言ったわけではなかったのか。
まあまあ、雪菜に連絡を取るのはナイス。ちゃんと経緯も伝える。「義務で、責任」はまた悪いとこ〜。 それでも、今まで見たメールで一番まともな気がする。

1/31。板挟みの美代子さん。編集後記の序列ってそんなに重要なんだ。
かずさとの会話で、かずさを重ねて見ていた麻理さんの話が出てくると、複雑な気持ちになる。 「美人だった」とまで言う。 高校時代のかずさの目つきが記憶以上にキツい。それに比べて今の表情の柔らかいこと。 麻理さんがかずさに似ていたことまで言うのか。似てたから憧れた部分は絶対あったって。 そこまで言って肝心な所で違うと言うのは「ふざけるな」だよ。思わせぶりなことばかり言いやがって春希。
また「勘違い」のせいにするー。かずさが可哀想。 酷いことを言われてるのに、「盛り上がってる」なんて言葉尻にかずさも希望を見出して。 この2人の場合、直接「大嫌い」だと言って初めて振ったことになる“かもしれない”。 春希は、それに多分かずさも、相手に嫌ってほしいと思っている。自分の気持ちは変えたがらない。
曜子さんからの電話!の内容は明かされず……

おまけ

一旦整理したくなったのでここで。

オープニングで雪菜とかずさが直接対立しているシーンを見たのもあって、二人が話し合わないと解決しないだろうとプレイ中によく思ってしまう。 でも、当人たちはそんな未来を知らない。そこが一番気持ちが乖離している部分だと思う。

codaの意味を改めて調べてみました(正確には、音楽について調べてたらcodaについても知ることができた)。
まず、クラシックには「ソナタ形式」という曲の構成があるらしい。 ソナタ形式の曲は、序奏-提示部-展開部-再現部-終結部(coda)の5つから成り立っている。 メインは中間の三部で、提示部で主題を示し、それを変化させ、また主題を再現するそうだ。 そして、曲によってはcodaがクライマックスとなることもある。
「同じことを繰り返す」という側面がすごくこの作品を思わせる。 例えば、序奏と提示部がintroductory chapter、展開部はclosing chapter、そして再現部と終結部でcodaと喩えられるかもしれない。 色んな当てはめ方ができると思うけれど、そうやって深読みするのも面白そう。

その③はこちら→ WHITE ALBUM2 -coda- ③ - 感想SPACE