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【ネタバレ注意】週刊少年ジャンプを中心に、ふれた作品の感想をたくわえるブログ。

WHITE ALBUM2 -coda- ⑥

2011年発売
今度こそつなぎの周。そして……

その⑤はこちら→ WHITE ALBUM2 -coda- ⑤ - 感想SPACE

3周目

基本的には1周目と同じ選択肢を選んで、かずさの部屋に留まる場面と、コンサート後の場面でだけ変える予定。

12/31。ここの選択肢が2段構えだったことを忘れてた。選んでなかった「それだけ」の方も見たいけど、いったんかずさルートを目指して、1周目と同じ〈イブの夜〉を選ぶことにする。
このときの雪菜は「わたしだってかずさに会いたかった」と言うけれど、1周目では春希が助けを求めるまで、2周目では最後まで直接会おうとはしなかった。 ストラスブールでならということかな。いや、彼女自身疑問に思っている。

改めて見ると、かずさみたいな人には曜子さんのような人が必要だな。本人を適度に刺激しつつ反撃は受け流せる人が。

1/21。かずさの〈寝顔を見つめ〉て、さらに〈抱きしめ〉る。 正直やり過ぎな気もするけど、ここまでしないとかずさは「お情けで構ってくれている」とか考えてしまう。
未遂で部屋から出ちゃったよ! それなら写真に残そうとした方がよかったのかな。欲望が強すぎると逆に緊急停止装置が働く。難しいな〜。

1/25。音楽室で目を背けるのもまた今度。ここでは〈目を見つめる〉。 キスすら一瞬で終えるかずさが、春希を奪えるわけなかったんだ。

1/27。あっ、記憶違いをしてた。春希が雪菜の出張先を知れたのは、メールじゃなくて親御さんに聞いたからか。 ここももちろん、〈かずさのことを正直に話す〉。
雪菜は、かずさが自分のことを許してくれてないと思っている。1周目でそう聞いたときは特に引っかからなかったけど、実際はどうなんだろう。 「許してない」「嫌い」と言うには、かずさは雪菜に気を遣いすぎている気がする。しかし思えば、そもそもかずさが雪菜を好きでいる理由は、彼女の人のよさ以外にあまり思い浮かばない。その人のよさも、春希を奪われたと分かってからは100%信頼できないだろう。男の趣味が合うから?いや~。
逆に、雪菜がかずさを好きな理由は色々想像できるのだけど。ピアノを弾いている姿だとか、春希が一番好きな人だからとか。 そんな具体的な想像が、かずさから雪菜へは描けない。 かずさは、何かを台無しにすることへの恐怖でもあって、気遣っているのだろうか。

雪菜がここで言っている。「これからのこと、かずさと春希くんとわたしと…しっかり決着をつけないと、いけないんだよ…」と。 やはり、もう一方の選択肢じゃ駄目なんだろう。

1/29。 春希が5年間ずっとかずさを好きだったとここで本人に伝えているから、気持ちのすれ違い自体は一度終了しているのかな。どのルートであっても。
ここで〈顔を背ける〉しか選べないということは、手を離せるのは雪菜にプロポーズした場合だけか。こじれてる。
はぁ〜〜〜、2段目の方も選べないか〜〜〜。ここでかずさへの対応を変えられたら別の道があると思ったんだけどなー。 隠されていたかずさのシーンが2周目で増えたからといって、それでかずさルートには行けないか。
まあ、ある意味当然だ。隠されていただけで、登場人物たちの行動は変わってないのだから。変わったのはプレイヤーの認識だけ。

そのまま1周目と同じ結末へ。

1/21。一応、寝顔を写真を残すところだけ変えてみる。
改めてここの言葉を聞いて思ったが、かずさの認識だと恋してるのは「学園祭でステージに上がったときから」なんだ。 同好会加入の前であれ後であれ、ステージ以前から恋はしていたものと思っていた。 演奏してる春希カッコいい!ってこと?もしくは演奏中に心を通わせたことがきっかけか。
うーん、これでも「雪菜を愛してる」ルートだ。

選択肢チェック

見てなかった方を確認していこう。 とりあえず次の選択肢までは初見シーンがないか確かめてみる。 基本的に1周目のデータで。

12/31。「かずさと会った」からの〈それだけ〉。
ほう、さらに追加の選択肢!本命ではない〈話すほどのことじゃない〉を先に選んでみる。 春希の内心を決めるものだったからそれ以上新しい会話はなかったけど、この選択肢は重要そうだ。

1/13。仕事を受けるのは〈何も心配いらないから〉。かずさを理由にしなかったわけだが、これはどうなんだろう。雪菜への気持ちを確認したのだと思うけど、1周目はこれを選ばずとも雪菜ルートに行けたからなぁ。かずさに入れ込みすぎないことがかずさルートには必要という可能性もあるのかな。

1/25。肝心の場面で〈目を背ける〉。
なるほど、「私のこと嫌いか?」問答をこの時点ですることになるのか。 やっぱりかずさが痛ましい。大怪我する前に失恋した感じがある。 でも冷静に考えたら、母校訪問中にキスを拒むのは常識的な行動だわ。
キスが成立したかそうでないかで、直後の「コンサート…来てくれよな」の印象も結構変わる。 こちらの「聴いてくれるだけでいい」は、よりさっぱりとしている。

1/27。よし、とうとう〈会いたかっただけ〉とほざけるぞ。
公演後に花束を抱えて控え室を訪ね、それにかずさが満面の笑顔で応えてくれるなんて想像してるじゃんか、春希も。その光景が見たいぜ。
ぽっとする雪菜は、春希が隠し事をしていると知っている。それでも飛び上がるように嬉しい。雪菜も複雑だなぁ。
この流れで2周目の展開になるのは納得。2周目での突然の展開に比べれば、欲望一直線の印象は少し薄れた。

2/14。駅前で東野和美のヴェールを剥がずに〈そのまま唇を奪う〉。 これが春希の理性を表すのであれば、結末が変わることもあり得るんじゃないか?
いや、ただ一枚絵に眼鏡があるかないかだけの違いかも(笑)
やはり結末は変わらず。

リトライ

12/31。かずさに「取材で」会ったけどそれだけ、からの〈誰にも話したくない〉。
1/21。かずさの寝顔を写真に収めようとする。
→これでもダメ。
中途半端な態度だと2周目になるから、かずさに寄っても大丈夫だと思うんだけどなあ。 雪菜に対して正直であることも完全にやめた方がいいのかな。

どうやったら、「かずさに嘘をつかない」を選べるようになるんだ? またしてもダミーなのか……?

逆に、2周目のかずさの手を離せる場面でそうせずに、「雪菜を愛してる」と言ったらどうなるのか。 雪菜が闇を抱えたまま交際を続けることになるけれど。
……一年後!?ストラスブールの翌年末に結婚(?)し、6月に式を挙げる予定。 かずさへの罰がさらに酷くなってる。
春希はある意味これが一番幸せなのかもな。この5年間のかずさと同じように、相手への気持ちがいつか薄れることを願いながら生きていく。 かずさはどうなんだろう。2周目のような思い出が作れなかった代わりに、「自分じゃ駄目なんだ」という致命的な傷も負っていない。
スタッフロールまで流れちゃった! しっかり1つのエンディングなんだ。 『幸せな記憶』のインストバージョン。 ま~きもどすことできないように〜。

リ・リトライ

雪菜のライブに行かない/行けないの選択肢あたりから、どちらを選ぶか悩ましいんだよな。
あと、コンサートの日にプロポーズするルートでなければかずさのボイスメッセージを聞けないのも気になる。

2周目は雪菜寄りの流れでプロポーズしたけど、かずさ寄りの流れでホテルの「会いたかっただけ」を選ぶとどうなるか。
あったーーー!!!!!選択肢が選べる!!〈かずさに嘘をつけない〉。
かずさへの気持ちが消えないのと同様に、雪菜を愛したい気持ちも真実だからということかな。

もうかずさを「騙せない」。そう、2周目、3周目とプレイしていて少し思っていた。 1周目のときは「かずさに嘘をつかない」=「この場でかずさを選ぶ」という意味だと思ったけど、そんな単純な話ではないんだよな。

ついに春希が選択する時が来た。まだ、かずさを選んではいけないと思っている。 いくつもの可能性があったこの日で、今回の春希が一番苦しんでいる。
この後の展開は1周目と同じなんだ。 ぼーっと俯いているかずさの立ち絵が、1周目は希望を失った顔に見えたけど、今は落ち着いて考え事をしているように見える。 もしもの話に対しても、「ならなかった」と返すまま。

翌日の展開も変わらない。 かずさは忘れろと言い、春希はまだかずさの気持ちに向き合わない。 ただ、甘えるかずさの痛々しさが薄れ、1周目よりかわいく感じる。 ワンチャンあることを昨夜の春希は否定したけれど、今はどういう感情なんだろう。

少しずつ違う2月の始まり

2/1。かずさの言葉を遮ったりする春希の態度も変わらない。
やっと初見きた!雪菜に断りを入れる電話。
このルートでも春希は、かずさを自分で守ろうとはしないか。「頑張れ」で止まる。 もしかして曜子さんの状態がバレた後も展開は変わらないの??

2/2。うん?孝宏?! (推定)かずさルートで雪菜側の初見シーンばかりなのは意外だ。 ああ、2周目と同じく一応プロポーズをしたからか。雪菜と会う約束もしていた。
選択肢の選び方の通り、1周目と2周目の間を進んでいる。2周目では金曜の夜に雪菜と過ごした後小木曽家を訪問したのが、今回はかずさと過ごした翌日になった。留守電の暗号も存在しない。

2/6。眠るかずさの側で、雪菜へのメールを送らなかった……? かずさが不安になる原因の一つでもあったあの行為。

2/8。「違う答え」ねえ。1周目のあれも2周目のあれも、確かに「違う答え」ではある。
夜ご飯の場面が初見だ。一部変わるのかな?いや、もしかしてこれ結構変わってる? 雪菜への罪悪感が増している。
ここで武也の電話?またかずさは「行ってきたら」と言う。忙しいという体なら話も聞こうとしない方がいいのでは。
電話口での婚約祝い……っ!!1周目のメールバレよりも最悪やんけ! そういや、2周目のかずさは結局誰から婚約のことを聞いてたんだろう。
かずさが駆け出した! うわ……今までで一番“上手に”祝えてるのが痛々しい。 「もうこんなところは嫌だ…っ」!
そりゃあ、かずさも隙を見て逃げ出すわ。 1周目のときは、どうしてわざわざ目を盗むような形で家を出たんだろうという気持ちがあったが、今回は何の疑義もない。

2/9。ここでの逡巡が分岐点になるか……?(わくわく) closing chapterの回想は何度見ても効く。 かずさが春希の世界を壊す度胸がないのも、今となってはよく知ってしまっている。

かずさと共に

2/9の続き。春希が自分でホテルに来た! これこそ1周目で望んでいた展開ですよ。かずさを心配して、かずさのことを考えて、悩んだ末の結論。
かずさの様子は意外と普通だ。 雪菜が現れたときに乱れていたのは、「春希の裏切り」へのショックが大きかったのか?

そうか、春希が妙に優しいとかずさが感じていたのは、1周目でも今回でも変わらないのか。
春希がかずさの悪口を言い出した。 言われた側にしてみれば、ふられる以上の絶望だろう。この後で挽回できるなんて到底思えないのだから。
「お前は俺がいないと駄目だ」と春希は言うのか!いや、「お前は最低」が告白の前フリだなんて分かるか! その前置きは、春希の中でのバランス取りだったのかな。 「最低だから助けないといけない」という理屈を強めるための。 いずれにせよ、春希の決断が今までで一番力強い。
これまでのルートだとかずさが一応別の幸せを見つけることができて終わったけど、雪菜にそれと同じことができる……?

2/14。数日経ったが、かずさの答えは出ていないような様子。まさか海外に逃げるの?!
そういえば1周目でも、時間が飛んで春希は仕事にかかりきりだった。 2周目の破滅ルートほどではなくとも、半破滅くらいならやってしまいかねない。
告白回想。まあ、わざと読み違えるのは性格悪い。ウィーンにでもついていく。 まだあまり状況がこじれていないだけで、本質は2周目と同じだ。 うんうん、春希なら海外だろうとやっていけるだろう。 雪菜の件は春希が一人でなんとかすると。

やっぱり相談なしの逃避行だ。 かずさ視点!?!そうだよ!オープニングで春希の立ち絵があったんだから、視点が変わってもおかしくない。 春希の目がまっすぐこちらを見つめてくる。 かずさは、春希が酷いことになるのを受け入れられない。 「かずさがそれでちゃんと幸せになれることが大事」だと言う春希はすごく誠実だ。 「俺をふれ」とも口に出せる。
春希が「考えて、答えを出してくれ」と伝えたのなら、それで逃げるのはかずさが悪い。 ちょっとやめてww知らない男が駆け寄ってくるのかと思ってビビったw

武也は鋭いなぁ。おや、雪菜の誕生日パーティーには行くんだ。 その駅にかずさ?! 「なんで俺、雪菜と別れなくちゃいけないんだよ」か…… 空港には、本当にただ行っただけ。あー、あのフラッシュバックは意図したものだったのか。 結ばれない辛さと周りが壊れる辛さを比較して、後者が上回る可能性もありそうだから冷や冷やする。
いいや、かずさは止めに来た!!! やっと……かずさが報われた。満ち足りた。 この一枚絵は今までと全く雰囲気が違う。血の契約は急に中二チックだけど。
おっと、その後は無しか。かずさにしろ雪菜にしろ。

雪菜と終わり

2/16。美代子さんも事情を知らないだけで基本いい人なんだよな。 曜子さんは今の演奏をどう捉えてるんだろう。聞きたい。
冷静に覚悟を決めたつもりの春希でも、周りを裏切ることに体が拒否反応を示す。 まだ雪菜には伝えてないかー。これから傷つけるという待ち合わせの日だった。それは変調が生じるのも仕方ない。

えっ。仮病で逃げるの。いや、さすがに耐えた。
曜子さんのピアノ評はそっちかー。表れているのは幸せではなく悲壮感。 今弾き出したピアノはなんで曲名だろう。どこかで聞いたことある曲だ。
「あんたの望む冬馬かずさ」と聞いて、すぐに後継者と娘の2択が浮かぶ曜子さんはやっぱ賢いわ。 さっきからかずさが、曜子さんと会話しているようでしていない。

曜子さんと来たレストランは有海だったんだ。 普通にデートが進む。 今までの関係を振り返って当然の場所。
かずさが「重荷でしかない女」だとしても、春希は「助けないといけない」と決意したんじゃないの? 雪菜を前にするとまだ揺らぐんだ。
「話があるんだ」だ!!ここか。ここしかない。 雪菜も察して逃げようとする。
高校時代の、まだ出会ったばかりの言葉を思い出す……! 本当に、今までの全てが嘘だったことになっていく。 プロポーズに関してはその時点で既に怪しかったけれど。

雪菜にとっては「年が明けてから、ずっと」か〜〜〜〜。ライブの件は確信したきっかけというだけで。 ああ……朋から聞いていたこともここで打ち明けるのか…… 大阪で雪菜を求めても、それで彼女は気づいてしまう。
あの日、春希が雪菜に打ち明けないことを選択したとき、雪菜も話し合わないことを選択していた。 そうしていれば違う道があったのに。
雪菜が何か間違ったか。明らかに間違ったという点は思い浮かばない。 結果論として、初手抜け駆けが逆効果に思えるくらい。 雪菜の立場を想像すると、仮にかずさのお母さんが病気だなんて事情を聞かされても「それはずるいよ、かずさ」としか思えなさそう。
ここから取り返すには、なりふり構わず醜く春希を奪い返す以外にないんじゃないか。 雪菜は、三人で一緒にいられたら春希とかずさが結ばれてもいいの?

曜子さんのことは伝えない……!三人になれる可能性さえも切り捨てる。 かずさはどちらかと言えば「許してない」のかな~。
雪菜の「わたしたち、まだ全然終わってないんだよ」という言葉が、ただ諦めの悪いものになってしまった。
かずさの脇役根性。 最初は脇役じゃないだろと思ったけど、「自分で動かないところ」は確かに……ってなった。 もう決着がついた後だからか、かずさもちゃんと前向きに対話してくれる。 「あたしが護る」と言ってくれる。

2/17。小木曽家。相変わらず雪菜の立ち直りが早い。 うっ……家族に対しては誤魔化してる。そりゃそうだよなあ。はぁぁ、お母さんは分かってるんだ。
一方こちらは平和な朝だ。 雪菜!?マジで春希のために作ってたの!?一転攻勢が早すぎる。 その上、客観視する頭もかわいこぶる頭もある。
さすがにかずさと鉢合わせするようなことはなかったか。 結局、春希に押しつける勇気まではなかったと……
雪菜の味方登場。朋にとってかずさの目撃は一月前くらいの話だし、「この間」の感覚だよね。 雪菜が見てられない。
春希は本当に海外に行くのか! つまり、かずさは日本にいることを選ばなかった?

おまけ

正直、codaを始めた時点では春希の雪菜への愛を過小評価していた。 それを2周目以降では痛感させられている。 かずさを選ぶルートであっても最後の最後まで揺れるとは思わなかった。

1つ前で「馬鹿みたいな展開でもいいから」なんて書いたけど、そんなハッピーエンドがあるわけないんだよな。 妥協に見せかけた願望でした。 雪菜と付き合ってる状態から始まるのだから、確実に一人は深く傷くことになる。
1周目もかずさがそれらしいところに収まっただけで、3人それぞれが主人公の物語だとすると完全なハッピーエンドとは言い難い。 他人を心変わりさせるのはなかなかの強硬手段。
2周目は春希だけが傷ついて終わったと言えるのかな。