西尾維新、2017年、講談社 オフシーズンに続くモンスターシーズンの一作目。 今月発売した『死物語』を目指して、モンスターシーズンを読んでいきます。
しのぶマスタード
デストピアさんのビジュアルってこんな感じなんだ。 てっきり全盛期キスショットのような妖艶な大人かと思ってた。少女じゃん。 ……あーそういえば、生き返る度に幼くなってたんだっけ。 最終巻の『死物語』に登場するのは『死物語』のサブタイトルで知っていたから、むしろそこまでは登場しないのかと思ってた。
貼交帰依。知らない人物スタートだ。001はよくあるシチュエーションによくわかる感情。 登場してすぐに木乃伊化。 大学進学時に新車を買い与えられてるのは強い。大学で友達(また女子)出来たんだ!男友達ができたらどう付き合うのかが想像できない。 この捻ってある暗号を一瞬で考える女子高生とは。
神原が左腕を失った後ということは、時系列は『花物語』より後でいいのか。 まだこの時点では神原との交流はあるんだよなー。 作中って2000年代とかだっけ。今のご時世「まずケー番教えて」なんて聞かない。 掛け合いの雰囲気が懐かしい。命日子は戯言遣いの周りにいそうだけど、日傘ちゃんは完全にこっち側だな。
七花八裂!本当に八つ裂きになっちゃったよ。 アセロラ姫の魂はキスショット(忍)と別個なの。 ややこしいというか連続性が失われるというか。 「いずれ国を滅ぼす阿良々木の友人」って誰だ?羽川なら分かるけど、そうでないような含みを感じる。 裸でポージングしながら喋ってるの草。 「こないだ仲良くなった美少年探偵団」とな。 本編でのコラボが増えたのは『混物語』の影響かな? ちょうど映画『傷物語』や単行本『混物語』と時期がかぶっているのであれば、アニメに言及していたようなメタネタの一種として分かりやすい。 コラボ先の時空はともかく、この世界線ではコラボが正史に組み込まれている可能性もあるのか、もしかすると。 こんなところに「(りすかは)十七年後に最終巻が出る」とも。 『まよいウェルカム』を調べて見ると、予想の50倍くらいは入手困難だった。 短々編集は出してほしいなあ。
さすがに「熟女」に反応して臥煙さんを見るのはダメwww ああ、阿良々木視点では「死ぬ前に一度キスショットに会いに来た」よりも「死にそうだから生きながらえるためにキスショットを食いに来た」と考える方が自然なのか。 ヘルプとして呼んだはずの影縫さんの到着が悪魔のカウントダウンみたいになってるの、笑ってはいけない面白さがある。
老倉と仲良くしてるな(笑)光速の奴隷確保に草。 神原祖父母が留守の件はここにつながるのか。 忍が自分の言いたいことだけ言って話を終わらせてるような気がする。裏を感じるな~。
臥煙さんに個人情報の束を渡したの怖すぎる。 なるほど、キスショットが退治されたと聞いてわざわざやって来た。
吸血鬼対人間では人間は被害者だと決めつけていた。木石総和。「千石」と似てるとか。 撫子の方は過去を振り切って次に進めているけど、阿良々木くんは意外と撫子のこと引きずってるよね。 木石のこの危うさは何だ。阿良々木暦も死屍累生死郎も吸血鬼になって困惑していたというのに、この順応の早さはイカれてる。 たった一週間で、阿良々木暦が吸血鬼であるという事実を一つの情報として処理できてるのに驚き。 騙されたり唆されたりした中学生のような被害者感もなく、自分の意志で行動しているのが不気味。 001で名乗りは真似できるとしても、いただきますとごちそうさまの件まで真似していたというのは少し違和感があったけど、貼交の事件が結局オリジナルか。 展開に翻弄されている。
茶髪のヶ原さんは想像できねー。アニメの紫髪イメージが強いから。ひたぎも数学科と言うのはやっぱり不思議な感じがするな。
おまけ
終盤は『傷物語・2』のようだった。 「(次巻が)あるとすれば」とあとがきで言いながら、直後にモンスターシーズン5冊の刊行計画が載ってるの笑う。
なんだかんだで一番怖いのは「チャイルドシート」かもしれない。 会話や思考だけならまだしも行動で示されると恐ろしいものがありますね。 助手席にひたぎとかは乗せないのか。
次巻: 宵物語 - 感想SPACE