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【ネタバレ注意】週刊少年ジャンプを中心に、ふれた作品の感想をたくわえるブログ。

DESIRE 完全版 ①

1998年発売(オリジナル:1994年、リマスター版:2017年発売)
一番初めの発売年から数えるとほぼ30年前の作品。
この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』 と同じ剣乃ゆきひろさんが手がけた作品ということで興味を持ちました。

PCの「完全版」とNintendo Switchの「remaster ver.」を同時進行し、両者を比べながらプレイ。
(以下では前者を「原作」、後者を「リマスター版」とする。)

OPがあるのが原作だけ。リマスター版に無いのはなぜだろう。 また、原作のみALBERT編とMAKOTO編に分かれている(が前者しか選べない)。

アル編・アバン

原作のアニメがめちゃくちゃしっかりしてる。 一枚絵でまばたきさせたり口を動かしたりする技術って30年も前からあったんだ。 リマスター版の絵も当時の画風のまま綺麗になってる。

制作スタッフの名前が入るタイミングが独特だ。このプロローグ全体でオープニングということだろうか。 アニメーション部分はそのまま綺麗になってるっぽい。

ボイスを収録し直すと、セリフの間や話すテンポが変わるということを初めて意識した。 それによって少し印象が変わる部分もある。考えて見れば当然だ。他人にしろ本人にしろ、完全再現は無理なのだから。

そしてタイトル。

アル編・初日

探索パートでのアルのセリフが少し違う。選択できるコマンドも少し違っていきなり困る! あ〜なるほど。原作では無駄に独り言を経たりしないと「待つ」コマンドが出てこないのか。リマスター版では初めから出ている。
探索はリマスター版を参考にした方がよさそうだ。 行き詰まった場合はさすがに同時進行をやめて、リマスター版で既読を確かめながら探索することにしよう。

クリスは男関係が激しいという件で初めてセリフが大幅に変わった。結果的に内容自体はそれほど変わってない気がしたが。
クリスについて、「歳は意外にいってそう」で20代後半と推測するのか。立ち絵を見て少なくとも30代だと思ってた。
下ネタはやはり修正されがち。

シェリルと別れた後、早速行き詰まってしまった。どこで何をすればいいの? しらみつぶしに調べたつもりではあるが、それでも分からなかったので、リマスター版のヒント機能を使うことにした。 ヒント機能をONにしても特に変化なし!次に行く場所を教えてくれるのかと思ったのに。
あっ……格納庫を見逃していました。今のところ役に立っていないけど、一応ヒント機能はONのままにしておこう。

看護婦風の女の子が登場。徐々に規制されるようなネタが増えてきたな。
あっ、ヒント機能はちゃんと働いていたみたいです。移動コマンドが拍動していた。でも、これは分かりにくくないか?「動き」を見ないといけないから。コマンドの色を変えるなり次に移動するべき場所を表示するなりしてくれた方が、ぱっと見で気付けてありがたい。

教授の研究室に潜入し、ようやく何かが始まりそう。
シェリルちゃん天才じゃねーか。カイルもインテリかよ。 キャラクターの年齢が全体的にイメージより5歳ほど若かった。 イメージ通りだったのはシルビアくらい。
レイコさんにバレテーラ。この人は割とアルに優しいな。 よほどの演技派でもない限り、彼女に裏切られることはなさそう。
まさかマコトより先にシェリルちゃんとデートの約束を取り付けることになるとは。

ようやくマコト登場。誰もアルとティーナの関係性は不思議に思わないんだろうか。傍目にはなつき過ぎだと思うけど。
えええ……クリスさん何やってんだ……噂通りじゃないか。 しかも相手はカイルかよ。 ここで初めて台詞だけじゃなくはっきりとシーンが規制される。 本筋に関係のありそうな描写はないが、リマスター版でカイルの台詞が一切なくなっているのは大きな違い。原作の方がカイルのキャラや2人の関係性を掴むヒントは多い。

クリスさん、本当この人節操ないな…… コマンド「する」じゃねえんだよ(笑)
リマスター版だとクリスが一人で勝手に盛り上がっていて、ヤバい人と化している。一方、原作のアルはすぐにクリスに応えていて、アルの性格が違って見える。 こういうシーンについて、リマスター版では描写がマイルドになったり端折られたりするのだろうと想像していたので、全く無かったことになる改変は予想外だった。
リマスター版の「女は恋して恋して、綺麗になっていく」の部分が、原作だと「〜やってやってやりまくって、〜」なの酷すぎて草。 30年前でも喫煙規制って進んでたんだ。

シェリルの台詞で原作だと「夜外に(よるそとに)」なのが、リマスター版では「夜外に(やがいに)」となっている。これはリマスター版の方のミスだろうな。
デザイアの秘密は軍事研究か。教授が個人的な感情で何かよからぬ研究をしているのかと思っていたが、意外と実用的かつ単独犯ではなさそうな内容だ。

うわ、マコトとカイルが並んで歩いてるの嫌だな〜。カイルがクリスと遊んでるのを見たばかりだし。 マコトもマコトで不安をかき立てるような反応をしないでくれ。 まあ、既に何人もの女性と仲良くなってるアルが言えた立場ではないんだが。

アル編・2日目

えっ、アニメーションって当時のままじゃないんだ?!めちゃくちゃ当時風のタッチなのに。 素っ裸やないかい。ティーナの突進モーションが何回も繰り返されて笑う。
なんだか今のところマコトよりシェリルやシルビアの方がヒロインしてるな。 何となくレイコさんとはそういう関係にならなそう。仕事上のパートナーくらいの距離感が良い。

当初の目的である教授へのインタビューが始まる。デザイアは全長2kmの島。職員124名。 うーん、教授が嘘をついているようには見えない。カズミさんの質問ブロックは厳しいけれども、妥当な範疇にある気もする。 「輪廻の鎖」とは。

やっぱシェリルは可愛いな。
海水に何か危険がある?そうだとして、カズミさんは心配してくれるんだ。規則で禁止されていたのか。 一方シェリルは、禁止されていることは知っていても危険だとは考えていない様子。

もう航空力学そっちのけでファッションに興味津々なシルビアも可愛い〜。
シルビアは昨日までの粗野な感じでよかったのに! 「いかれた格好」とは言ってやるな。このツナギの方が断然似合ってる。
のっけから「胸を出せ」という原作アルに対して、ちゃんと気持ちの話をするリマスター版アルはいい男だ。 シルビアを抱きしめてる一枚絵も好き。 そんなリマスター版アルでも、シルビアに「好きだ」とは言っちゃうんですね。
そうそう、全年齢版で想像していたのはこういう省略の仕方。 原作は原作で、透明なデスクの伏線(前フリ)を回収していて面白かった。

またマコトとカイルが一緒にいる……原作ではマコトがアルを認識して「イヤっ」と言っているのにそれが削除されているってことは、絶対“規制される何か”があったんじゃん……仮にそうだとして、マコトが本意ではないように見えるのも不可解だ。
逆にアルは、マコトを気にかけることが少ないように感じる。なかなか会えなくて関係がうまくいっていなかった? ティーナをはじめとして昨日出会った女性陣への対応の方が優しい。

「知らぬは亭主ばかりなり」はもうそういうことじゃねーか。でもカイルもインテリだから、研究関係で秘密を抱えていることの比喩である可能性も1ミリくらい残ってる。
ティーナのこともマコトとちゃんと話し合いな? レイコさんまでマコトの不貞を匂わせてくる~。 「年期が違う」と言ったって、アルとレイコさんの歳は一つしか変わらないだろうに。 あーー、マコトとぎくしゃくしてるのはクリスとの一件のせいか!そらそうだすぎる。
25歳で行かず後家判定は厳しくない? 結局レイコさんも抱くんかーい。 原作だとレイコさんも乗り気だが、リマスター版では明らかに拒否される。 最後はどちらもアルが酔いつぶれて終わり。

夜外で言い争っているクリスとカズミ。クリスさんが分別のある大人ね……一介の事務員にしてはやたら強気だな。
ん?カズミはクリスに何をしてる?えっ!?クリスが死んだ……

アル編・3日目

アルがシルビアの乙女心を面倒くさいと思っていたのでもう少し優しくしてあげてよと思っていたら、帰国後の連絡先を渡してくれた。よかったです。

研究室広くね?研究室というより「〇〇センター」と呼ぶべき広さに見える。それに「環境工学」と聞いてイメージするような部屋でもない。
23歳のカズミさんでも行かず後家扱いかよ。こんな空間が「質素」なわけあるかい。
物理の話が始まった。マルチナさん喋ってくれるやん。カズミさんがマルチナに対しても牽制するのは意外。 どういう力関係なんだ?
マコトは核心に近い場所にいるわけではなさそう。事情を知っているのはマルチナ、カズミ、それと可能性があるのは医者のおっさんくらいか?

いや、カズミさんビーチで何やってんのww仕事中じゃないんですか。 マルチナと揉めた後すぐに休暇を言い渡されたとしても、ビーチに来るには早いだろ。
ティーナの件は財団側とは関係ないの? デザイアでの研究は財団の管轄だが教授は必ずしも財団に従っているわけではなく、ティーナのことも財団(カズミさん)が重視しているようには見えない。となると、まだ他の勢力がいそう。メディカルセンター辺りが怪しい。
カズミさんとの関係接近はまさか過ぎる。最後までずっと敵対するものだと思っていた。 私服が意外!ラフ中のラフ。
なるほど、腐ってるのは財団本部。 カズミさんが光の側だと分かると、俄然教授が怪しく思えてきたな。 くそやべえ装置開発してるし。そんな技術があるとなれば結構何でもありだぞ。うわ〜、カズミさんが死亡フラグっぽいこと言う。

クリスの死、ティーナ誘拐、怪しい研究内容、そしてメディカルセンターでのペンダントの発見。 どんどんサスペンス感が増しているというか、自分の身の危険の高まりを感じる。 レイコさんも悪い人ではないと思いたいが、彼女の全てを知ってるわけではないからなあ。

えー……シェリルまでカイルの相手をしたの……信じられるのはシルビアだけ。 シェリル、正面から落とされてますやん。 ……まあ、そんなこと気にしないアルだからこそ、いろんな女性とよろしくやれるんだろうということでもある。 好いてくれるのは全然いいのだけど、振られたばかりで心変わりが早すぎない?!
まあこれは淫乱と言われてもしょうがないかもな。今回ばかりはアルの言う通りだよ。 シルビアの惚れっぽさがかわいく見えるくらいの心変わりの速さだった。催眠術のせいだと聞いても、じゃあ仕方がないかとすぐ気持ちを切り替えられるわけではない。そしてその催眠術は研究と関係があるのか、それともただのカイルの個人技術なのか。

カズミさんだけでなくシルビアまで襲われてる…… 勘違い?やっぱり教授か。カズミさん死亡は普通に辛いな。クリスが死んだときは、自分が殺されかけたことを抜きにしても、まだ心から悼むほどの関係性ではなかった。あの時点ではまだ、彼女の男関係の激しさに巻き込まれたくらいの付き合いだったから。 しかし、カズミさんとは少し打ち解けていただけあって、ショックが大きい。
真っ先に犯人扱い。 マコトに対して全然好感を持てないのが困りどころ。ようやくの2人きりでの会話だから期待したのに、何も話してくれない。

活路あります?? 研究チームは頼れず、メディカルセンターの2人も怪しい。レイコさんは立場がはっきりしない。カズミさんとクリスは死んだ。 残るシェリルとシルビアは味方だとしても、解決につながる頼り方が分からない。 おまけにティーナは行方不明と。 ここまでで手に入れた情報に有用なものはあったかな。

アル編・4日目

これでもう最終日なのか。全く知らない国の領土だった。リグ共和国。
リマスター版の喧嘩CG、2人とも急に怒った顔で不細工になっちゃった。 この状況で修羅場るのはやめてくれ!

一夜で容疑が晴れただと……?レイコさんが犯人??しかも死んだ!?
二度目のメディカルセンター。 音沙汰なかったティーナの声が聞こえてくるわ、レイコさんの死体はあるわ。 うわあ!びっくりした!!!なんで突き倒される?!
誰も彼も発砲しすぎだ。 マコトはもう黒だろう。この局面で「知らないの」も「話を聞いて」も通じないよ。

球体ドームクソでかいな。せいぜい直径5〜10mだろうと思っていたが、床のくぼみの半径だけでそのくらいはありそうだ。
マルチナさん、マッドサイエンティスト〜。 ドクターいたの?!えっ、そこも敵対してるの。だからみんな銃使いすぎだって。
ドクターが故・教授だとしても疑問点はたくさんある。 反応装置がある時点で擬態ができること自体はいい。 ドクターがグスタフだとすると、まさかエレナは娘ティーナの擬態? いや、娘ティーナは本当に死んだのかよ。屑だなコイツ。マルチナはまだ人間性を残していたと。

いろんな場所へ行くも、どこにも誰もいない。これをヒントなしでこなすのは相当大変だぞ。 ティーナだけはいる。一向に彼女の正体が明らかにならない。

は!?6年後!?ティーナも18歳。アルは30歳ということだ。
あれだけ女性に手を出していたアルが、6年前ならまだしも、今でもティーナに対しては節度を保って行動しているのが不思議。
ティーナがアルを好きになったことに理由があるとはどういうこと……? やっぱり、そこまでアルが拒む理由が分からないな。 キスをしたら我慢できなくなるというのは分かる。我慢できなくなると何故まずい? ティーナはティーナで無理は言わないのがいじらしい。

6年ぶりだなグスタフ。結局この世界がどんな状況なのか分からないまま。 何だ、何だこれ。リマスター版ではグロ(顔面)規制も入ってる。ティーナ、ナイスキック!!!!

帰ってきた……ティーナを失い、自分たちも死ぬだって? シェリルもずいぶん懐かしい気分。 ここでまた修羅場る気かい(笑) いっそシルビアも連れてこい。本当に来たw恋人の目の前なんだからもう少し自重してくれないかな。 そんでマコトは口出せよ。

えっ、これでエンディング。マコトは達観したと言った割に疎遠になったのか。 シェリルとシルビアは今でもアルと一緒にいるというのに。 結局、マコトの恋人らしいところを一つも見なかった気がする。
ティーナは……? プレイヤーとしては「どこかで会える」と信じられるけど、現実的にはアルの希望的観測でしかないのが悲しい。

おまけ

リマスター版より原作の方が良いこともあるだろうなぁ、全年齢版って描写が減るから印象も変わるだろうなぁと思って両方同時にプレイしてみました。(どちらもセールしていたので買いやすかった。)

絵に関しては30年前のものでも全然気にならなかった。声の方もほとんど古臭さを感じなかったのは意外だった。もっとはっきり現代との違いが分かるものだと思っていた。セリフ枠の表情はリマスター版の方が手を抜かれてるように感じるのだが気のせいか?
リマスター版の明らかな長所はゲームの進めやすさ。 ヒント機能はもちろんのこと、既読の識別機能やセーブデータの数が増えている。 原作はセーブ枠が10個しかないのが厳しい。ゲームシステム上テキスト送り以外の操作も多いので、こまめに進行度を保存したくなる。

原作はなぜかキャラクターが目を瞑りがちだった。 さすがに仕様ではないと思うから、まばたきの不具合かな。

全年齢版での規制に関しては、それによってキャラの印象やキャラ同士の関係性が違って見えるのは間違いない。 しかし、そのどちらが良いと言うかは難しいと思った。特にシーンが大きく変わっているところは。
単にシーンが省略された部分についても、R18版を知っていると全年齢版でも脳内補完しやすいので、本当に比較したければ全年齢版をプレイしてからR18版をプレイした方がよさそう。

その②はこちら→ DESIRE 完全版 ② - 感想SPACE