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【ネタバレ注意】週刊少年ジャンプを中心に、ふれた作品の感想をたくわえるブログ。

業物語

西尾維新、2016年、講談社
〈物語〉シリーズ オフシーズン、二作目。第零話集。 阿良々木暦の物語の完結までしっかりアニメで見れて満足していたけれど、オフシーズンにも映像・声付きで見たいシーンがたくさんある。

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うつくし姫

1つ目の話から「決まりごと」を外していく。タイトルも装飾もそうだし、二段組じゃないし、童話形式は言わずもがな。 うつくし姫は『続・終物語』のキスショットを思い出す。

あせろらボナペティ

語り部誰??「キスショット」の親である謎の吸血鬼。初登場で語りやってんのかい。 決死にして必死にして万死の吸血鬼、スーサイドマスター。 アセロラ姫は、キスショットとも忍ともかすりもしない。別人みたいだ。 ご主人様に口答えするトロピカレスクがちょっと面白い。

なるほどねー。そうやって今のキスショットの言葉遣いや所作につながっていくのか。 王子様のキスのくだりには笑ったけど、それがそのまま名前の由来になるとは思わなかった。

ああ……「最初に食べるもの」を変えた。 うつくし姫の方から吸血鬼化を申し出たとは。暦が死ぬときも食べるのかな。 結末まで美しい。むしろマスターが人間臭い。

スーサイドマスターはキスショットの代わりにどこかで死ぬのかなーと思いながら読んでた。現代まで生きてる!? ちょっと待て、女!?不意打ちの叙述トリックを食らった。 またアニメ化できなさそうな…… 完全にスーサイドマスターの一人称視点にして、最後だけ姿を映すことにすればできないかな?それでも声が難しいかな。

かれんオウガ

扉絵の火憐、絵のタッチがいつもと違う。第零話というのは、どれも何かしらのプロローグということかしらん。 火憐に対する暦の返答はまさにその通りなんだけど、言葉だけ聞くと確かにぶん殴りたくなるな。 ここで忍登場。うまい。 暦がちゃんと登場したけど、地の文がないだけで、こんなによそよそしく感じるものなんだな。世にも奇妙な物語

つばさスリーピング

翼VS扇ちゃんは思ってた以上にバチバチしていたみたいだ。 ここまで来て「助けない」と言ってたのか、忍野。ドラマツルギー再登場。

異常性が失われている。損なわれている。損切りができなくなった。

羽川はずっと一人なのか。 仰向けに縛り付けられた羽川。 「そこに触っていいのは――阿良々木くんだけだ」が、激しくて切ない。

正直、いざとなったら猫や虎の力に頼れるのかと思っていたが、そんなに甘くはないようだ。 この子には吸血鬼成分まであるのか。このビジュアルは見たい。 もう使い切った。

あとがき

『うつくし姫』は初出じゃなかったのか。 あとがきで裏設定が!叙述トリーック。

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