感想SPACE

【ネタバレ注意】週刊少年ジャンプを中心に、ふれた作品の感想をたくわえるブログ。

WHITE ALBUM2 -introductory chapter-

2010年発売
WHITE ALBUM2』は二部構成のADVゲームです。 このintroductory chapter(序章)はその第一部で、2013年にアニメ化もされました。 前作『WHITE ALBUM』とは物語が独立しているので、今作からでも楽しめます。オススメです。

ようやく「WHITE ALBUMの季節」を迎えられた。

アニメを見た当時すごく心に残り、後から原作のゲームがあると知ってずっとやりたかった。 主題歌を聞くだけで切なくなる。 もう3年も近く前に購入したけれど、万全の状態でプレイしないともったいない気がしてなかなか進められなかった。 心にダメージを負うのは分かりきっていたので。

先に述べておくと、かずさ派です。

はじまり〜学園祭ステージ

アニメでは初見だったから、雪菜やかずさの真意をはっきり理解できたのは終盤だったけど、こうしてゲームをプレイすると序盤から二人とも分かりやすいんだなあと思う。 最初からあんなにバチバチだったんだ。学園祭が終わった時のあれは、確信とかじゃなくて、本当に関係を壊してでもというきっかけに過ぎなかったんだ。 春希も、ぱっと見では二人の好意に鈍感な主人公だけど、内心を想像しながら進めると全然そんなことはなさそう。

合宿。 雪菜がかずさを問い詰めるところ。春希とかずさの二人の出来事を、大きい独り言を使って自分もその関係性に含ませようとしてるのが、あざといというか何というか。 合宿後の春希と雪菜の電話のシーン、すごくドキドキした。 雪菜の生い立ち。 中学の頃は皆との距離が近かったけど、傷つく出来事があって。高校でミス峰城大付になってからは自分のイメージに縛られていたけど、春希に絆されたせいでまた一人ぼっちの悲しみを思い出して。 どこだったか、「友好的な『壁』」という言葉も刺さった。

「届かない恋」が完成するのはいつだったっけと期待半分、恐怖半分。泣いてしまいそうだから。

冬馬は、倒れて寝てるときに春希と雪菜が仲良く電話してるのにも思うところがあって、文化祭終わりにああしたんだろうな。 嫌な夢を見て起きた後につい春希を探すところ、胸が痛くなる。弱って素が出て。春希の側から離れたがらないかずさが可愛い。 冬馬だけじゃなく、雪菜のアピールとか春希の言い訳とか、それぞれの想いを知った上での2周目となると含みを読み取れる。

『届かない恋』の詞が小木曽向けとか言う冬馬この〜〜。 春希がかずさを想って詞を書き、かずさが春希を想いながら曲をつけ、雪菜も春希を想って歌う。ほんと好き。 2人の衣装姿を見てはしゃぐ春希は草。

ついに学園祭のステージ。 依緒が察し過ぎている。 テキストの裏で音声が流れる感じなのか。 ゆっくり読みたいのにどんどん進んでいく。けど、それもまた儚い。 「届かない恋」は端折るんだ!?

ステージ終了〜誕生日パーティー

あああ、ステージ後の音楽室……春希ほとんど告白してんじゃねえかぁ。 2周目だから春希が冬馬を見てることを端々から感じ取れるけど、それでも小木曽の猛攻は確かにすごい。 かずさがフラッシュバックしてるくせに〜。 もう戻れない。ここからだ。

アニメの時は何となく聞き流していたであろう冬馬の言葉が刺さる。春希の内心にムズムズする。もう、2人とも素直になれよぉ。かずさ、無言で敵意むき出しやんけ。「(自分から)告白した」って言われたら、もう希望なんか無いと思うじゃん!辛い!かずさが息を飲むのが。虚勢を張ってるのが。 心の準備を整えてプレイ再開したけれど、やっぱりこの時点でもう辛い。

えっ、こんなところで春希の本心が分かるんだっけ!? 「実は冬馬が好き」って明確になるのは終盤だった気がするけど記憶違いかな? ほらー、かずさは会話の流れを察知しちゃうからすぐ話を逸らす。 この辺りで冬馬が徹底的に否定するから、好意はあれどあんなに強い感情だとは想ってなかったんだよなー。

屋上。雪菜の言葉が本当にそのまんま当てはまっているという。 雪菜は隠れて見てたことまでここで言おうとしてたのか。 雪菜とかずさが和解して親友になったな、ヨシ!

「春希くんは、かずさのこと、神様みたいに思ってる」って、ちょっとずるい言い方じゃない?小木曽さん。 武也は春希の事情を、依緒は春希と冬馬を心配しているのかと思ってたけど、依緒は雪菜の方だった?春希と冬馬がちゃんとしないせいで雪菜が傷付くことを心配という感じかな。

かずさが免許持ってるのえらい。お金持ちだから運転手をつけてもおかしくないけど、そうしたら3人の旅じゃなくなる。車内の絵はなんだか新鮮。アニメとは多分アングルが違うはず。改めて考えると高校生3人、車で旅行というのは怖いというかすごいというか。少なくとも自分は知らなかった世界だ。
軽音楽部同窓会、何回開かれるんですか……?なんだかんだでこの旅行は平和だ。それぞれの内心がどうあれ、平和が保たれている。でも「楽しすぎた」。 春希おまえ〜〜。 当たり前だけど、キスその他もろもろの描写はアニメよりも濃い。 ゲームだと、春希が雪菜と付き合い始めた最初からずっと雑念があって、それから逃れるのに必死なのが分かる。

えーー、冬馬が教室出るとき君らそんなあからさまに見合ってたの。 春希は春希で分かってるのか?冬馬の本心とまではいかなくとも。 電話代を心配する時代の話。 3日空いただけで冬馬宅まで来とるやんけ。 途中途中で入る固有名詞の伏せ字に草生える。ピー音まであると(笑)

冬馬の「上目遣いのはにかんだ笑顔」見たい〜。 あー親志は春希のこと分かってんのか。というか周りの奴らは。 この辺の春希は「雪菜を大事にしないといけないから大事にする」をやってて、ずっと悪い。

あー誕生日パーティーの結末を思い出したぞー。 冬馬曜子が10年前に活躍していたというのは、もしかして前作と関係があるのだろうか。選曲が気に入らないとも。 何か会話に違和感があると思ったら、春希は雪菜が家族といないことを知らないのか。

この冬馬を引き止めるシーンが、アニメでは最終話と並んで印象に残っていた。 キスの後の冬馬のセリフがインパクト強くてそこを意識していたけれど、そこに至るまでの会話もなかなかしんどいな。 嘘で言いくるめようとする春希と会話の行く末が見えて弱り出す冬馬。醜い春希。 かずさに吐き出す言葉が、行動と合致していれば何の蟠りもなく。 冬馬はそれでも一回踏み止まる。すぐには本音を言わない。かずさの声が泣きそう。
最初の罵倒はびっくりした。 ここで「After All〜綴る想い〜」なのか! 辛い…… かずさの言葉が……すれ違い……決壊。 春希は罵倒されても仕方がない。 「雪菜に誠実でいるために」お互いに誠実でいられなかった。 かずさはここで「友達になった」と言って無理やり決別しようと思ったのかな。春希だけが「冬馬が好き」と言わない。 来ました、「なんでそんなに慣れてんだよっ!」「雪菜と…何回キスしたんだよ!?」と。 アニメでも同じセリフがあったとはいえ、最初はかずさも受け入れたのに急に拒絶された、と春希視点で見ていた部分が大きかった。 だけど、原作だからか2周目だからか、かずさの気持ちに考えが向く。 春希も自分と同じだと分かって心が溶けたのも束の間、歩んだ時間の圧倒的な差を突きつけられて悲しみや絶望でいっぱいになったように思える。 具体的な描写を見ると、その悲しみを抱く部分が明確だった。
アニメを見た後だと、立ち絵が止まっていて表情も変わらないことはある意味で辛さ抑止力になっている。 初見がゲームだと自分で勝手にシーンを想像するけど、アニメから入るとアニメの画を思い出そうとしがち。

バレンタイン〜エンディング

雪菜だけが無邪気、に見える、見えた。初見の時はもちろん、今でもあの最後に明かされるであろう事実を思い出さずにいれば。

武也がズバズバ言う。考えはなんだろう。春希が見てられないってか。

卒業式の日の雰囲気って懐かしい。この春希の言葉の回想は誰がやってるんだ?冬馬?やっぱり冬馬だ。冬馬来いよー! 卒業生代表を務めるような優等生と学園のアイドルが付き合ってたら、お似合いと思うしかなくない? 武也とつるんでるのもあって、客観的に見れば春希ってイケイケでは。

春希の息が上がって、自分も呼吸が早くなる。冬馬からの電話。もう辛いよ。…………素直なかずさ。この辺は雪菜が蚊帳の外。かずさ可愛いーー!!可愛い。 R18たるシーンだ。アニメのように省いて想像に任せるのと、がっつり描写するのとではやっぱり全然違うな。ここまで通じ合っていたら、そりゃあ空港でも駆け寄るわ。かずさがカッコつけてたことを後悔するのも辛い。高校生の半年や一年は大きいもの。
「なんで、こうなっちゃったんだろうなぁ…っ」

これで、これで「序章」なんだから。本当にもう。

「まだ、終わってないんだよ、わたしたち」
包み隠さず全部話しても普段通りに振る舞う雪菜。 雪菜が「知ってた」ことをかずさはいつ知るの?知らないのは駄目だよ。 ここはここで雪菜のお辛いパート。 あ!学園祭の後、原作では雪菜はこうやって聞いちゃってたんだ!表情がはっきり見えてて、悲しさが増してる。 けど、特に言及はされなかったから、アニメが無かったらその意味に気付いてなかっただろうな。 雪菜の偽悪。「気にしないで」と言える子が悪い子な訳ない。 傷ついてもいいモードに入ってしまった雪菜は危うすぎる。 後悔を見るのは全然辛い、耐えられない。

空港でかずさを見つけるまでの描写がアニメより多くて自然な気がする。 うわーっ。最後は雪菜の独白。特殊演出。ひどい(泣)

最後まで春希から離れない。 三人が、一人と一人と一人に。何でだよお。

ここで!学園祭の!「届かない恋」!! 次は3年後。そのOPのように。新キャラの存在は知ってる。 凄い。一度序章が終わって区切りがつくのかと思っていたけれど、こうやってクロスフェードみたいに終章に繋がるのか〜〜。 かずさは……??最後の台詞だけ。 そしてエンディング。そのまま流れるようにclosing chapterへ。

おまけ

セーブできないからオートで進むところまで。 ええっ…大学でも「届かない恋」が流れるの。忘れようとしても勝手に思い出されるやつじゃん。 もう辛いんだけど。

やばい、この後に終章プラス色んな特典ノベルやドラマが控えていると思うと耐えきれる気がしない。序章は話を知っててこれだぞ。大丈夫か?

年が明けたらclosing chapterを始めるんだ。

終章はこちら→WHITE ALBUM2 -closing chapter- ① - 感想SPACE